今回の物はこれ LAMY AL-star です。説明は不要と思いますので省きます。safari でも基本的には同じかと思います。

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 私の手元に届いた固体は、他の固体に比べて妙に引っかかりを感じるものでした。特に左右に横線を引くような場合ですね。
 ただ引っかかるだけならよくある話しだし、たいていは「使っているうちに引っかからなくなるだろう」ですむのですが、この固体は違いました。紙を削るのです。そして削られた紙はスリットの間にたまっていきます。書いた紙のほうを良く見ると書いた線の中央に白い筋が引かれています。ペンポイントが紙を削った跡ですね。

 対処法としては、いくつか考えられます。
 1 ゴミ箱に放り投げる
 2 ペンクリニックに持っていく
 3 Amazon で新たに LAMY のニブだけを買う
 4 自分で何とかしてみる(自己責任)

 私の衝動としては、選択肢 4 なのですが、物は LAMY です。これまで扱ってきたダイソー万年筆とは話が違います。真正 LAMY AL-star ですので少々躊躇します。
 しかしながら、選択肢 3 のとおり、 LAMY の ニブなら Aamazon で1,800円程度で買うことができます。失敗しても1,800円でリカバリーできるならやっても良いかなと心を決めました。元々 紙を削るようなニブですし、自分でやって失敗しても駄目モトってやつですね。



 とは言っても、まったく経験がないわけではなくニブの調整は安物万年筆などで何度か失敗してますので経験値は少し上がってます。いきなりゴミ箱行きにしてしまうような失敗はないはずです。

 まずはルーペでペンポイントを観察します。観察は重要です。ルーペは倍率 x15 のものを使ってますが、財布に余裕があれば x20 でも x25 でもいいですね。



 以下を観察しました。
 1 ペンポイントは左右でずれてないか?
    ずれてませんでした。これが原因ではなさそうです。
    ペンポイントのずれはよくある不良ではありますが。
 2 ペンポイントに紙を削るような成型不良はないか?
    これもなさそうです。特に紙を削りそうな箇所は見当たりませんでした。
 3 ペンポイントのスリットのエッジの様子は?
    心なしかエッジが立っているように見えます。
    現象としては紙を削り取ってスリットに溜め込むわけですから、これが怪しそうです。

 以上から、ペンポイントのスリットとのエッジを研磨することにしました。用意するのは、ルーペ、ラッピングペーパー(#4000, #8000) くらいでしょうか。研磨に使うラッピングペーパーですが、私は 1 cm 幅の短冊状に切って使ってます。この方が取り回しやすいので。

20180711_LAMY_01_paper

 エッジの研磨方法ですが、プロの方がどのように削っておられるかは知りませんが、私は以下のように、スリットにラッピングペーパーを挟み込んで、スリットのエッジを削るようにペンポイントを紙に押さえつけながら前後に動かして削る方法を考えました。

 手順の最初は、ラッピングペーパーの挟み込みです。ニブをほんの少し紙の上で押さえつけて、開いたスリットにラッピングペーパーを挟み込みます。
 押さえつけすぎるとスリットが開いてしまい元の状態に戻らなくなりますので、力加減は程々に。この程度の隙間があればラッピングペーパーは十分挟み込めるでしょう。
20180711_LAMY_02_slit

 こんな感じに挟み込めました
20180711_LAMY_03_slitpaper

 ペンポイントとスリットのエッジを研磨できる状態まで、ラッピングペーパーをスリットに挟んだままずらしていきます。
20180711_LAMY_04_prefile


 いよいよ研磨です。
20180711_LAMY_05_file

 最初は #8000 のラッピングペーパーから試してみます。ラッピングペーパーの上でペンポイントとスリットのエッジを削るべく、1 ~ 2 mm くらい前後させるような感じでペンポイントを微動させてみます。10 往復程度微動させたらラッピングペーパーを抜いてペンポイントをルーペで観察の後、確認のため紙の上で書くのと同じ要領でペンポイントを横に走らせて見ます。紙を削る症状は心持改善されているようです。研磨と観察・確認を 2 ~ 3 回やってみましたが大きくは改善されないので、今度はラッピングペーパーを #4000 のものにしてみます。
 ラッピングペーパーを #4000 にしてから最初の研磨・観察・確認で紙を削らなくなりました。あと 2 回ほど研磨・観察・確認を繰り返したところ、引っかかりを感じない程度にまで改善されました。これで片方のエッジは完了です。同様に反対側のエッジについてもスリットにラッピングペーパーを挟み込んで研磨・観察・確認を繰り返して満足できる程度にまで改善されました。
 この後、念のため #8000 のラッピングペーパーをスリットに挟み込んでそれぞれのエッジを1度だけ磨いておきました。
 これで一応完成です。

 私の場合は、以上で Al-star のニブをゴミ箱行きにすることなく引っかかりを解決できました。
 くどいようですが、あくまでも自己責任での解決方法です。

 最後に書くのもなんですが、やはり一番良いのは、ペンクリニックに持っていくことでしょうか。