No Pen, No Life

ボールペン改造と万年筆(素人)調整

改造

LAMY safari/Al-star で Platinum Preppy Nib を使う 〜完成編〜

 以前、Platinum Preppy の Nib を改造して LAMY で使えないかという試みをご紹介しましたが、前回は、 Nib の改造だけで実際に LAMY に載せ替えるだけの度胸がありませんでした。実は、今でもその度胸はないのですが......

 しかしながら、載せ替えたら実際にどうなるのかという確認ができる環境を整えたので、ご紹介します。

 結果です。

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 ペン芯に Platinum Nib が載ってます。
 実はこのペン、LAMY safari ではありません。所謂中華万年筆の LAMY safari コピーです。細かくは safari とは異なりますが、パッと見は safari です。
 さらにペン芯も元々このペンで使われていたペン芯ではなく、中華製の補修部品を手に入れてそれを使っています。
 それでも、LAMY safari で載せ替えればこんな感じになるのだという参考にはなります。


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真正 LAMY safari と比べてみました。載せ替えに使った中華ペン芯が奥まで入りきらずに少々飛び出てますが、 Platinum Nib の短さをカバーしてバランス的には悪くないかと思います。ただやはり短い分、ずんぐりした印象になりますね。


 裏はこんな感じです。

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 中華ペン芯の先を、Platinum Nib のペンポイントと干渉しないように 1mm ほど削ってます。また、上から見た際にペン芯が Platinum Nib の横からはみ出して見えないようにペン芯の先の左右も削り込んでいます。

 インクを入れて使ってみました。書き味は Platinum そのものですが、safari のガイド(親指と人差し指の当たる窪み)があることで、Platinum と safari のいいとこ取りしたような感じになりました。Platinum の 02 Nib を使えば LAMY safari では得られない極細の万年筆となりますし、応用は色々考えられます。
 ただし、LAMY safari にこの改造を施すのは度胸が必要ですので、そこだけハードルが高いです。

ダイソー万年筆の遊び方

これまでも何度かダイソー万年筆を取り上げましたが、色々改造している他のダイソー万年筆もまとめてご紹介します。

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これまでに買ったダイソー万年筆は合計4本。全て白軸です。見た目が同じなのでマステなどを貼って区別できるようにしています。ここでは、とりあえず上から #1 〜 #4 としておきます。以下、それぞれの詳細です。


#1

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すでにご紹介済みのボールペン化したものです。

初めて買ったダイソー万年筆だったのですが、インクフローが悪くて、ドバドバ出るのと全く出ずに掠れるの繰り返しで、何とかしようとしてペン芯を痛めてしまい、万年筆としての使用は諦めボールペン化しました。その顛末は前述の通りです。

今ならペン芯を何とかインクフローの良い状態に出来ると思いますが、当時は知識もスキルもなくペン芯を痛めてしまいました。こうした失敗を繰り返して知識もスキルも上がってます。そういう意味で、108円で買える万年筆はありがたいです。失敗しても懐が痛みませんから。


#2

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これもご紹介済みのスタブ化したものです。

以前ご紹介した通り、机の上から落下してペンポイントを曲げてしまい、元に戻そうとしてペンポイントを割ってしまいました。ダイソー万年筆は落として曲げてしまったら元には戻せないようです。その際は、スタブ化が一番お手軽で使い出があろうかと思います。


#3

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これには、JINHAO の Nib が付いてます。

JINHAO の LAMY safari もどきを持っていたのですが、キャップを閉めようとしたと際に Nib の片側だけがキャップに引っ掛かってしまい、見事に曲がってしまいました。 Nib の左側が前を向き、右側が上を向いている状態になってしまいました。しばらく放っておいたのですが、どこまで戻せるかチャレンジしてみようと思い、色々やってみたところある程度戻せたのと、ちょっとした太字だったので、太字 Nib として復帰させました。Brillo Nib と違って、ペンポイントが割れることは無かったです。

元の #3 Nib は、ペンポイントが左右アンバランスだったので、左を削って細字 Nib となり、今は保管してます。


#4

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DAISO の Brillo Nib が付いていますが、この Nib は元々は #1 に付いていたものです。

では、元の #4 Nib はどうなったかというと、以前ご紹介した Concorde Nib になってます。


以上のように、最終的に使えなくなっても懐が痛むことがないので、スキルを磨くにはダイソー万年筆は最適です。また、正直言ってダイソー万年筆に当たりはないので、すなわちどれを買っても必ずハズレを引くことになるので、何らかの手を加える必要があります。そういう意味でも万年筆調整のスキルを磨くには最適のチョイスとなります。

ダイソー万年筆をコンコルドニブにしてみた

以前、ダイソー万年筆をスタブニブ化したものをご紹介しましたが、今回は別個体のダイソー万年筆をコンコルドニブ化したのでご紹介します。

最近は字を書く際は主として万年筆を使っていますが、ふとしたキッカケで呉竹の筆ペンを入手して使ってみると、これがなかなか面白い。普通の毛筆とは違い、万年筆で書くように書いても毛筆で書いたかのように書けます。「筆ペンなんだから当たり前」と思われるかもしれませんが、毛筆ではうまく字が書けません。筆圧のかけ方が、万年筆や筆ペンとは全く異なるのです。が、筆ペンは万年筆よりほんの少し筆圧を下げるだけで、万年筆とは違った味のある字が書けます。

ついでに呉竹の筆ペンのご紹介をしておくと、インクカートリッジはプラチナ互換になっているようで、プラチナのカートリッジインクを挿して使うこともできますし、なんならプラチナのコンバーターも使えます。なので、なんならブルーブラックの筆ペンにもなり得ます。もちろん、呉竹はそんなこと推奨していませんが。今現在、プラチナのカートリッジ黒を挿して使ってます。

筆ペンを使っていると自ずと思い至るのが例の「ふでDEまんねん」です。買ってしまおうかな、と思っていた矢先に net で見つけたのが、普通の万年筆を ふでDEまんねん化 あるいは コンコルド化 している方々です。これは是非やってみたいと思い、やってみました。ふでDEまんねん化 と コンコルド化 どちらがカッコいいかと言えば断然 コンコルド化 です。という次第で実行です。

こんな感じになりました。

concorde_000


concorde_001


やり方は簡単.......では有りませんでした。小型のラジオペンチを使ってニブの先をコンコルド状態に曲げる、というところは文章にしてしまえばそれだけなのですが。

もとは 100円の万年筆ですので躊躇なく改造出来ますが、少々てこずりました。最初はペンポイント(所謂イリジウム)も残してコンコルド化する予定だったのですが、結局ペンポイントは割れてしまいました。何が難しいかと言うと、スリットの幅を理想的な状態に保ったままニブを曲げることです。ニブを曲げること自体は簡単なのですが、それに伴って曲げた部分のスリットが開いてしまいました。その開きを戻そうと力をかけると、曲げた部分のスリットは適切な幅に戻ったのですが、今度はペンポイント部分のスリットが開いてしまいました。そこでペンポイント部分だけスリットを狭くしようと力を入れたらあっさりペンポイントが割れて取れてしまいました。こうなってしまった以上、スタブ化で養った技術を駆使してペンポイント無しでコンコルド化するしか有りません。逆に、ペンポイント部がなくなってしまうとスリット幅の調整は割と楽に出来ました。後は、スタブ化した時と同様にペンポイント無しのペン先を引っかからないよう研ぐだけです。時間はかかりましたが、なんとか研ぐことができました。

完成したコンコルドニブで書いたのが、以下です。

concorde_002


上側が裏(ニブの曲げた部分)で書いた字で、下側が表(ペン先)で書いた字です。線幅 6.5mm のノートに書いています。
「ふでDEまんねん」もそうだと思いますが、特に意識して書く際の角度を変えなくても、ペン先の緩急だけで十分筆で書いた感を楽しめます。「ふでDEまんねん」に対して言われている通りインクの消耗量も半端ないので、サンプルとして付いてきたけど使う機会のない黒インクカートリッジを筆で書いた感を味わいながら消費したいと思います。

LAMY風コンバーターをLAMYで使用可能にする

更によくわからないタイトルとなっています。例によって別の表現をすると
「見た目は LAMY safari/Al-star のコンバーターとして使えそうだけど、LAMY safari/Al-star で使うと口が緩くてインクが漏れてしまう中華コンバーター(LAMY コピーの出来損ない)を真正LAMY safari/Al-star で使用可能にする」ということです。

作り方は簡単.....例によって三行で説明できます。
 1. LAMY のインクカートリッジから”口”のパーツを取り出す。
 2. 中華万年筆に付いてたりする LAMY風(出来損ないコピー)コンバーターの”口”付近を輪切りにする。
 3. 2.の輪切りにしたコンバーターに 1.のパーツをはめ込む

つまり、やることは前回の「プラチナコンバーター化」と同じです。一点だけ異なるのは LAMY のインクカートリッジを使用すること。"口"のパーツの外し方もプラチナカートリッジと同様ですので省略させていただきます。
注意点としては、LAMY の"口"のパーツは柔らかくて割れ易いので、取り扱い要注意です。最悪、使用中に割れてしまうことも考えれれます。

実は、中華コピーの LAMY safari に LAMY インクカートリッジを挿したら口が割れてインクが全漏れしたことがあります。原因は中華コピーコンバーターの口は内径が大きめで、ペン側も太めに作ってあったため LAMY インクカートリッジの口が割れたということなのですが、ほんの僅かなサイズ違いでも簡単に割れてしまうのが LAMY インクカートリッジの口です。
何れにせよ、LAMY インクカートリッジの"口"のパーツは割れ易いのでくれぐれもご注意を。

もう一点。LAMY インクカートリッジの"口"のパーツはカートリッジ本体に熱圧着されているようで、ポロリとは外れません。"口"のパーツをカートリッジ本体から引き剥がすようなことになりますので、外れた"口"のパーツは見た目あまり美しくないです。が、使用には耐えられる程度ですので、見た目を気にせず使ってます。 

出来上がりはこの様になります。

LAMY_conv_000


元の「中華コンバーター(LAMY コピーの出来損ない)」はこんな感じです。いかにも LAMY safari/Al-star で使えそうに見えます。が、真正 LAMY の safari/Al-star に挿してもゆるゆるで使えません。インク漏れどころか挿すことさえままなりません。
なお、「中華コンバーター(LAMY コピーの出来損ない)」にはサイズが色々あって、今回の改造には向かないものもあるのでご注意を。具体的には、赤いつまみの部分が太くて真正 LAMY safari/Al-star には入らない物が存在します。この改造を施す前にその点は確認しておいたほうが良いかと。

LAMY_conv_001


で、取り外した LAMY インクカートリッジの"口"のパーツはこんな感じです。カートリッジ本体から剥がした跡がどうしても残ります。ただ、剥がした部分は、コンバーターに入るので、見た目は多少マシになります。

LAMY_conv_002


真正 LAMY Al-star に挿してみました。元の「中華コンバーター(LAMY コピーの出来損ない)」には本体横にポッチが付いてないので、"口"だけで固定することになります。元々インクカートリッジにはポッチは付いてないですし、他のブランドの万年筆のコンバーターにもポッチは有りませんので、十分使用には耐えられるとは思いますが、注意が必要です。特にこのコンバーターでインクを吸い上げる際、首軸を持って赤いつまみを回していると"口"の部分が滑って回ります。最悪、コンバーターが抜けてインクまみれになる可能性もありますので、インク吸い上げ時には十分な注意が必要です。

LAMY_conv_003


現時点で、Al-star で使っています。一応使えています。インク吸い上げ時にコンバーターが外れそうになりました。インクカートリッジの"口"のパーツは滑り易いように作られているようです。

再度書いておきますが、LAMY インクカートリッジの"口"のパーツは割れ易いので、恒久的に使うことは出来ないと思います。数回使ったら潔く捨てましょう。


注意
⒈ コンバーターが割れて”口”のパーツのみ万年筆側に残ってしまうという事故が起こる可能性があります。
もちろん、同時にインク漏れも起こります。
⒉ 万が一、コンバーターが割れて”口”のパーツのみ万年筆側に残ってしまった場合は、先の細いラジオペンチ、ピンセットなどで取り外すことが出来るかもしれません。

LAMY風プラチナ用コンバーターの作成

LAMYなんだかプラチナなんだかよくわからないタイトルとなっていますが、別の表現をすると
「見た目は LAMY の純正コンバーターに見えるけど、使えるのはプラチナの万年筆、という変態コンバーター」
を作ってみました。

作り方は簡単.....三行で説明できます。
 1. プラチナのインクカートリッジから”口”のパーツを取り出す。
 2. 中華万年筆に付いてたりする LAMY風(出来損ないコピー)コンバーターの”口”付近を輪切りにする。
 3. 2.の輪切りにしたコンバーターに 1.のパーツをはめ込む

出来上がりはこの様になります。

conv_000


当然ながら何の問題もなくプレピーに挿せます。

conv_preppy_e


インクを吸い上げるとこんな感じで使えます。

conv_preppy_f


三行で説明しましたが、コツもあるので詳細を説明しておきます。

まず、インクカートリッジから”口”のパーツを取り出す手順ですが、以下のようにすれば2〜3分程度で取り出せます。
まず、青線の部分に切り込みを入れます。切ってしまう必要はありません。カッターを使って深さ0.5mm 程度の傷をつけるくらいのつもりで切り込みを入れます。この切り込みは後で入れても良いのですが、この段階でやっておくとやり易いのでまずやっておきます。

conv_Blue


次に、赤線の部分を輪切りにします。”口”のパーツの端から数ミリ離れたところを輪切りにします。

[conv_Red]

conv_Red


輪切りが終わったら、黒線の部分に切れ目を入れます。先程の青線の切り込みに合わせるように切ります。

conv_Black


切れ目の左右をラジオペンチで掴んで引っ張るようにしてカートリッジを引き裂きます。

conv_P2


conv_P3


conv_P4


さらに切り裂くと”口”のパーツが簡単に取れるようになります。

conv_P5

conv_P6


もう一つの構成要素「中華万年筆に付いてたりする LAMY風(出来損ないコピー)コンバーター」
は、こんな見かけのものです。

conv_cnv01


LAMY純正コンバーターを使っても良いですが、お高いのでこうしたお遊びには不向きかと思います。
LAMY純正コンバーターを使うくらいならば純正のプラチナ用コンバーターを買えば良い話ですし。
ということで「LAMY 風(出来損ないコピー)コンバーター」を使います。
別の安価な中華コンバーターでも良いのかもしれません。プラチナの”口”のパーツが入るだけの太さが必要なので太いものが望ましいのですが、太過ぎると今後は"口"のパーツが緩く入って、コンバーターを首軸から抜く時に"口"のパーツだけ首軸に残ってしまうという事故も起こりかねません。"口"のパーツが何とか押し込める程度の「LAMY風(出来損ないコピー)コンバーター」が最適かと思われます。

輪切りにするとこんな感じになります。

conv_cnv02

conv_cnv03


この輪切り部分に取り出したプラチナの”口”のパーツを挿しこみます。
少々力づくで入れる必要があるので、その点ご注意ください。最悪割れる場合がありますし、使っているうちに割れることもあろうかと思います。そういうこともあるという点を認識しておいてください。
一方、簡単に入ってしまうようでは首軸からコンバーターを抜く際に"口"のパーツだけ首軸に残ってしまうという事故が起こる可能性もあります。割れない程度に力づくで押し込める、という程度がちょうど良いです。

で、完成です。

conv_LPl

注意
⒈ コンバーターが割れて”口”のパーツのみ万年筆側に残ってしまうという事故が起こる可能性があります。
使用は、替えのきく Preppy などのみとしてください。間違っても Century #3776 などで使用しないように。
⒉ 万が一、コンバーターが割れて”口”のパーツのみ万年筆側に残ってしまった場合、次のような方法で”口”のパーツを取り出せるかもしれません。まず、別途新たな「LAMY 風(出来損ないコピー)コンバーター」を用意して、同じように”口”付近を輪切りにします。輪切りにした部分を万年筆内部に残ってしまった”口”のパーツに押し込みます。その後ゆっくりとコンバーターを抜けば”口”のパーツを掴んだまま抜くことができるかもしれません。
3. 万が一、"口"のパーツだけ首軸に残ってしまったら、"口"のパーツの外側と首軸との隙間にゼムクリップの"U"の部分を押し込んで、勢いよく引っ張ると取れるかもしれません。取れない場合は潔く諦めましょう。諦められる Preppy などでの使用が望ましいかと思います。

LAMY swift のリフィル交換

 今回のブツは LAMY swift です。

swift_
swift


 swift には見た目 300系 のリフィル LM66 が入っています。が、ゲル J/K/L型のリフィルがそのまま使えるケースは少ないようです。net 上では、Pilot の Juice up 用リフィルが改造無しで swift で使用可能という情報もあります。その辺りも含めて確認したいと思います。

 まず Juice up 用リフィルですが、情報通り無改造で swift での使用が可能です。
swift はノック時のストロークが長い(約11mm)ので、入れようとするリフィルにそのストロークを許容する条件が必要です。その "条件" とは、「リフィル後端から100mm より先の径が 2.62mm 以下であること」です(どのように条件を導き出したかについては後述)。
Juice up はリフィル先端部が独特の形状をしており、リフィル後端から99mm より先が直径 2.50mm 以下なので条件クリア。無改造で使うことができます。

swift_Jup_01

swift_Jup_02

 Juice up 以外にも無改造で使えるリフィルがあります。OHTO の C-305 です。これぞ 300系 水性 A型。C-305 は、リフィル後端から 95mm より先は直径 2.3mm で、これも条件をクリア。

swift_C305_00

swift_C305_01

 水性 LM66 から水性 C-305 にすることにも意味はあるかと思います。値段とか。

 swift に無改造で使えるリフィルは、私が確認できた範囲ではこれら2種類になります。
 

 ここで、どのように "条件" を導き出したのかということを説明します。
 net 上に、「Pilot LG2RF/LP2RF が、リフィル後端のキャップを外すことで swift で使える」という情報を見つけました。Pilot LP2RF は、Pilot Juice 用のリフィルです。確かに、LP2RF の後端キャプを外すと swift でノックできるようになります。キャプを付けたままでも辛うじてノックできることもありますが、外した方が確実です。なので、この LP2RF のキャップを外す/外さない が swift でノック出来る/出来ないの境界であると認識しました。

swift_LP2RF_00

 swift に LP2RF キャップ付きを入れて、どこが引っかかってノック出来ないかを考えてみると、先端チップをリフィルに繋いでいるプラの部分が swift 先端部の穴を通らないから引っかかる、すなわちノック出来ないということがわかります。このプラ部分がノック時のストロークを 11mm 以下に制限している原因ということになります。
 そこで LP2RF の後端キャップを外して後端から先端チップを繋いでいるプラ部までの長さを測ると丁度 100mm となります。

swift_J_noC_100
LP2RF キャップ無し


swift_J_wC_100
LP2RF キャップあり

 すなわち、リフィルの後端から 100mm より先が swift 先端部の穴を通ればノックできることになります。swift オリジナルのリフィル LM66 の径は 2.62mm ですので、リフィルの後端から 100mm より先が 2.62mm よりも細ければ、先端部の穴を通ることになります。

swift_LM66_262

 以上から、「リフィル後端から100mm より先の径が 2.62mm 以下であること」が、swift で使えるリフィルの条件となります。LP2RF では、リフィル後端のキャップを外すことによってこの条件に合うようにしていることになります。

swift_J_nock_noC
LP2RF キャップ無し

swift_J_nock_wC
LP2RF キャップあり

 しかしながら、リフィル後端のキャップを外した状態では、リフィル全体の長さも短くなるので、
リフィル後端のキャップを外してノック出来たとしても、ノック後に出るペン先は少々短くなります。見た目も美しくありません。キャップを付けた状態でノック出来れば、ペン先は適切な長さが出ますし、見た目も美しいです。

 そこで次は、ノック出来ないリフィルを後端を切らずにリフィル全体の長さを保ったままノック出来るようにする方法を考えます。LP2RF はひとまず置いておいて、別のリフィルで確認します。

 そのままでは swift でノック出来ない Pentel の エナージェル用リフィル(LR5, LRN5 など)を swift で使えるようにしてみました。

 LRN5 の後端からチップを繋いでいるプラ部までは 102.5mm あります。従って LRN5 を swift に入れてノックしても十分なストロークが得られず、ノック出来ません。
この 102.5mm を 100mm 以下にします。が、リフィル後端は切りません。切らない理由は、前述の通りペン先が十分出なくなり、美しくないからです。
ではどうするかというと、プラ部の先を直径2.62mm 以下となるように削ります。

swift_EG_pp

swift_EG_cut

swift_EG_nock

 という次第で、エナージェルのリフィルも swift で使えるようになりました。
削り方は、鉛筆をカッターで削るようにプラ部の先を少しずつ削いでいきます。一度に削ろうとせず、少しずつ削っていくのがうまくいくポイントです。

 以上のように、チップの接続されているプラ部の先 2mm 程度を削って 2.62mm 以下にすれば、大抵の 300系 リフィルは swift で使えるようになりそうです。ただし、この削る作業はリフィルを使えなくしてしまうリスクもありますので、そのリスクを負ってまでそのリフィルを使いたいかどうか十分に考えてから実行に移してください。
 私は、サラサのリフィルを削ろうかと思いましたが、結局途中でやめてしまいました。サラサのリフィルを削っている最中にチップがグラついてきました.......。何事も十分な事前検討と、場合によっては深みにハマる前に撤退を......。


最後に。

 この swift、ご存知の通りなかなか複雑なノック構造をしてまして、数回ノックするとクリップ部分が引っ掛かるようになってしまいます。私の swift も10回ほどノックすると、引っ掛かるようになってしまいました。そんな時は、クリップの下にノズルを突っ込んでシリコンスプレーを極々少量吹き付けます。0.3秒以下で噴射を終えるくらいのつもりでスプレーすると良いかと思います。これで、引っ掛かることもなく、ノックできるようになりました。

swift_siliconoil

 なお、CRC-556 はお勧めしません。シリコンスプレーをお使いください。

LAMY safari/Al-star で Platinum Preppy Nib を使う

 今回は不可逆改造ですので、後戻りはできない改造となります。

 まず、LAMY Safari/Al-star ですが、その Nib のペンポイントの太さは EF = F = M とも言われています。
 私も 太さ M 並みの EF Nib Safari を所有しています。バラつきと言ってしまえばそれまでですが、Safari/Al-star の Nib は概して太目と言ってよいでしょう。
 がしかし、Safari/Al-star で Platinum, Pilot, Sailor 並みの EF Nib を使いたいという欲求もあろうかと思います。今回はその欲求を満たすべく、Safari/Al-star で日本製並みの EF Nib を使うための改造です。

 方法は2つあるかと思います。
   1. Safari/Al-star の Nib を研いで、真の意味での EF あるいはそれよりも細くしてしまう。
   2. 日本製万年筆の F or EF Nib を safari/Al-star で使う。

 "方法 1." は誰でも思いつくことですし、net 上で探せば実際にやっている例も見つかりますので、ここは敢えて "方法 2." で行きたいと思います。
 その方法は Preppy の Nib を safari/Al-star で使えるようにする、です。
 実は、どこかの Web で「Preppy の Nib を Safari で使っている」という文章を読んだことがあります。文章だけで実際の写真などは見たこと無いのですが、確かに Preppy のNib を見てみると、Safari/Al-star の Nib に似通った特徴があります。
  ・ Nib が直線的に形成されている。
  ・ Nib をペン芯に挟みこむような構造で、Nib 全体が露出している(首軸に入る部分が無い)

20181107_01

20181107_03

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 何とかなりそうです。(撮影には事情により Preppy の 03 Nib と 05 Nib が混在しています)
 そこで、Preppy Nib を safari/Al-star のペン芯に入れようとすると、

20181107_04

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入りません。

 まず、ペン芯に密着させるための Preppy Nib の両側の「爪」と言っていいんでしょうか、その「爪」の間隔が safari/Al-star のペン芯に対して狭すぎます。そして、その「爪」がペン芯を挟み込むにはペン芯との間に隙間がありすぎます。
 ですので、修正方向としては、Preppy Nib の「爪」の部分を横に広げると同時に、高さ方向を低くします。やりかたは、ペンチで「爪」を挟みながら、力任せに「拡げて、低くする」を実行するだけです。



 なんとか、できました。

20181107_07

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 Nib に多少歪ができてしまいましたが、何とか修正できました。
 これを safari/Al-star のペン芯に入れると、ちょうど良い具合に入ります。

20181107_08

20181107_09


 ただし、長さ方向にはペン芯のほうが長いですし、上から見るとペン芯が Nib からはみ出て見えます。そこで safari/Al-star のペン芯を削り...............ません。safari/Al-star の改造はさすがに躊躇します。
 しかしながら、見た目さえ妥協すればこのままでも使用は可能です。Nib をペン芯に対して少し前方向に出せばペン芯が紙に当たることなく筆記することも可能です。とことん改造するなら、ペン芯を削るしかなさそうですが。

 という次第で、Safari/Al-star のペン芯を削る手前までの改造でしたが、 Preppy の Nib を改造すれば LAMY Safari/Al-star で使えることが確認できました。Preppy Nib は 03, 02 とかなり細いペンポイントの Nib がありますので、比較的安価に Safari/Al-star を極細万年筆として使用することが可能となります。

無印ボールペン(アルミ軸)のリフィル交換 ゲル化

 無印良品にアルミ軸のボールペンが売られています。www.muji.net では、「アルミ六角ボールペン 0.7mm・黒・ニードルタイプ」490円 となっています。

20180828_muji_before


 おそらくこの軸、OHTO の OEM と思われます。リフィルは OHTO の No.897NP ですか。
 写真上が 無印に入っていたリフィル。下が別の OHTO OEM 品に入っていたリフィル。下側のリフィルには OHTO No.897NP と刻印されています。

20180828_muji_ohto_x2


 NP は Needle Point の略で、ペン先(チップ)部分が針のように細くなっていて、筆記の際にペン先が紙に接触している箇所が見やすくて良いのですが、油性インクということもあってかペン先のコントロールがうまくいかず、字が思ったように書けません。
 そこで、リフィルをゲル化します。といっても今回は大した事ありません。改造というのもはばかられるような簡単な作業です。初心者向け改造程度でしょうか?
 今回使用するのは、ぺんてる スリッチーズ用のリフィル BGR5 ブルーです。

20180828_muji_ohto_sliccies


 無印の元のリフィルと比べると、同じく Needle Point ですが、長さが 9 mmほど長いのと、スプリング止めのクリンプがありません。そこで、長さはリフィルの後ろを切るとして、クリンプをどうするかがポイントとなります。

 やることは簡単で、テープをクリンプがある同じ位置に巻くだけです。私は、アルミのテープを使ってます。アルミのテープは幅が 40 mm あるので、15 mm の長さに切って 40 x 15 mm の短冊にします。15 mm 幅のテープをリフィルに巻いてクリンプの代わりにするわけです。

20180828_sliccies_mod

 写真下が、スリッチーズ リフィルをカットしてアルミテープを巻いた改造後です。
 これで完成です。

 で、リフィル交換後ですが、

20180828_muji_after


見た目は変わりません。変わっても良いのですが、今回は交換前後で Needle Point と同じ形状だったので、変わりません。が、油性からゲルに変わったので、書き味は良くなりました。ペン先のコントロールも思ったようにできます。色もブルーにしたので、その点も好みになりました。

 以上の、長さ調整とバネ止め追加を応用すると、使う軸、リフィルの組み合わせが増えますので、可能性は広がるかと思います。

ダイソー万年筆のスタブ化 Ver.2

 以前、ダイソーの万年筆をスタブ化しましたが、筆跡の線の縦横差があまりないので面白みに欠けました。そこで今回は、さらにニブ先を研磨してペンポイントを全て削り落とし、カリグラフィーペン並みの縦横差の得られるスタブニブとしました。

20180728_daiso_stub2_01

 ペンポイントがなく、ステンレススチールの横長なペン先となっているのがお分かりいただけるでしょうか?

 真正面から見るとこんな感じです。平たいペン先には余計な(?)ペンポイントが付いておらず、潔くステンレススチールのみのニブとなっています。

20180728_daiso_stub2_02


真裏から見ると、このように横長の平たいペン先となっているのが更に分かりやすいかと思います。

20180728_daiso_stub2_03

 結果として、以前 0.7mm 程度だった縦線の線幅が 0.9mm 程度となり、より筆跡の横幅差が大きくなりました。カリグラフィーペンとして売られている万年筆のニブに近づいたかと。
 ペン先の研磨は入念に行いましたので、見てのとおり角ばった箇所はなく、滑らかなペン先に仕上がりました。書き味も、まったく引っかかりを感じず、Mニブで書いているかのような滑らかさです。

 なかなか良い万年筆に仕上がったかと思います。

OHTO アメリカンテイストに ゲル リフィル

 今回の物は、OHTO アメリカンテイストです。

20180711_AmericanTaste_all

 元々入っているリフィルは OHTO の Parker 互換リフィルなので、Parker 互換リフィルを選べば改造は必要ありません。
最近ではジェットストリームの Parker 互換リフィルも販売されてますし、ROMEO の easyflow なんかも評判良いですね。


20180711_AmericanTaste_OHTO



しかしながら、Parker 互換リフィルは一様にお値段高めです。500〜800円というところでしょうか? OHTO ならもう少し安いですが。  一方、私のようにどうしても ゲル リフィルを入れたい、あるいは黒、青、赤以外のリフィルを入れたいという人間もいるわけで、しかもできればお安くて性能の良い日本メーカーのリフィルを.......。そこで、お安くて割と簡単に手に入る日本メーカーのゲルリフィルをこの OHTO アメリカンテイストに入れる方法を考えます。  今回の改造は、かなり強引です。以下がその成果物。

20180711_AmericanTaste_done

 このリフィルの元の姿は何かというと、サクラクレパスの SAKURA craft_lab 用専用 リフィルです。定価、税抜き200円。

 これでなくても良かったのですが、とりあえず手元にあったのと、サイズ(リフィルの全長)がぴったりだったのです。


 OHTO アメリカンテイストに入れられるリフィルの条件には以下があります。いくつかの条件は改造によって克服しますが、改造によっても克服困難な条件もあるので、一つ一つについて検討します。


1.  Parker 互換リフィルの尻栓についているギア

 Parker Jotter などであれば、ペン先の軸からの出し入れに機構の一部として使っているのでギアなしのリフィルは使えませんが、OHTO アメリカンテイストでは、ペン先の出し入れは押し出し式なので、リフィル側のギアは機構としては使っていません。

 よって、ギアを含めた長さだけがリフィル選定の条件となります。で、この長さがピッタリなのが「SAKURA craft_lab 用専用 リフィル」ということになります。ただし、長さは、リフィルを切ればよいので、別のリフィルでも使用可能です。例えば、同じサクラクレパスのボールサイン用リフィルとか。


2.  リフィルの外径

 OHTO アメリカンテイストの押し出し機構部分には金属の筒が付いていて、そこに入れられるリフィルしか使えません。その金属の筒の内径が 5.5mm 程度なので、外径 5.5mm のリフィルしか使えません。

 該当するのは、ボールサイン用リフィル、ノック式シグノ用リフィル などです。ゲルではありませんが、ジェットストリーム(SXR-5) なども使えそうです。他にも使えるリフィルがあるかもしれません。

 一方、使えそうにないのは、サラサ、エナージェル、ジュース、ジュースアップ などです。これらは、外形が 6mm 程あります。


3.  ペン先(金属チップ)の太さ

 規格では、パーカー互換リフィルのペン先の外径は 2.50〜2.57mm となっています。たいていのリフィルならこれより細いので、ここがネックになることはなさそうです。


4.  ペン先(金属チップ)の長さ

 parker 互換リフィルでは、先の細い部分が 23mm ほどありますが、そこまでは必要ありません。押し出し式の軸であれば、ペン先から 9mm程度あれば何とか使えそうです。

 しかしながら、たいていのリフィルは、8mm程しかありません。これを何とかしようというのが今回のネタの主題です。


 では、改造に入っていきます。


 リフィルの外径 5.5 mm 以下制限から、選択肢はボールサイン用リフィル、ノック式シグノ用リフィルなどですので、手持ちのボールサイン用リフィルと同等のサクラクレパスの SAKURA craft_lab 用専用 リフィルを使います。このリフィルの長さが、前述のとおり 98mm というパーカー互換リフィルとほぼ同じ。結果、長さの調整は不要でした。ボールサイン用リフィル、ノック式シグノ用リフィルなどを使う場合は、長さ 98mm 程度に調整すれば使えることになります。


 さて、問題はペン先(金属チップ)の長さです。リフィルの樹脂部分から突き出している金属部分の長さは 8mm 程度しかありません。このまま使う手もありますが、見た目も良くないですし、記述の際にペン先が見づらくなるので書きにくくなります。やはり最低でも 9mm はほしいところです。

 なにをするかというと、ペン先(金属チップ)の収まっている樹脂部分を一部切除します。

 まず金属部の収まっている樹脂部分を端から精確に 1mm の幅で “O” 状にカッターでカットします。 この状態で、この ”O” 状の樹脂を抜こうとするとペン先を抜いてしまって大変なことになるので、”O” 状の樹脂に切り込みを入れて ”C” 状にして、ペン先から剥がします。ペン先を樹脂部分から抜いてしまわないよう慎重に剥がします。これで 9mm 長のペン先を実現できました。

Before:
20180711_AmericanTaste_noncut


After:
20180711_AmericanTaste_cut

 この状態でリフィルとして使っても良いのですが、あと2点ほど手を加えます。

 このペン先は外径 2.3 mm ほどしかありませんので、ペン先の通る穴の中で隙間が空きます。記述の際にペン先がカタカタなったりすることもあるので、これを改善します。改善方法は簡単で、テープをペン先に巻くだけです。私は、アルミテープを使っています。

20180711_AmericanTaste_tape


 もう一点、軸の中のバネですが、元々入っているものは長すぎるので、短いものに交換します。私は ZEBRA の JIM-KNOCK に入っていたバネを使っています。


 これで完成です。


20180711_AmericanTaste_taped


 ペン先の出具合が心もとない気もしますが、これ以上出そうとすると「樹脂を切除」する作業のリスクが高くなりますので、この程度で妥協しておきます。改造には妥協も必要です。


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